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胆嚢炎,胆管炎

胆石の合併症、胆嚢炎と胆管炎について

胆汁を濃縮したり、胆汁を必要としている臓器に送り届けたりする役割を持っているのが胆嚢と胆管です。これらが腫れたり塞がったりして正常に機能しなくなると、命を脅かすまでに進行する恐れがありますので、発症を自覚してすぐに治療を開始するためにも、胆道に炎症が起きる理由や具体的な症状などを詳しく知っておきましょう。胆石の合併症である、胆嚢炎と胆管炎について解説します。

原因や症状、検査内容や治療方法などを紹介

胆嚢炎や胆管炎は、重症化すると命取りになるので絶対に放置してはいけない病気です。とくに高齢者の場合は、胆管炎が進行しやすいので要注意です。

どんなメカニズムで胆道に炎症が起きるのか、どんな症状が表れるのかなどを事前に知っておくと、早期発見や早期治療に繋がりますのでぜひ覚えておいて下さい。胆のう炎や胆管炎の診断には欠かせない検査の内容や、それぞれの治療方法なども紹介していきます。

胆嚢炎と胆管炎の要因は「胆石」

胆嚢は肝臓で生成された胆汁を溜めておく洋ナシのような形をした器官であり、胆管は胆嚢で濃縮された胆汁が十二指腸へ運ばれる際の通り道となる器官です。この胆嚢や胆管が炎症を起こしてしまった状態を胆嚢炎、胆管炎といいます。

どちらにもさまざまな種類があるのですが、そのうちの急性胆のう炎や急性胆管炎は、原因の80〜90%が胆石であると言われています。胆嚢や胆管が胆石で塞がれると、胆汁の流れがせき止められて細菌が感染しやすくなります。

これが炎症を引き起こす仕組みであり「胆道(胆嚢と胆管)が感染症にかかる」ことから胆道感染症と総称されることもあります。

急性胆のう炎はどんな症状が表れる?

急性胆のう炎を発症すると、最初に右の肋骨の下あたりが痛くなったり、息をする度に右肩が痛んだりなどの症状が表れます。痛みは徐々に強くなっていき、嘔吐や黄疸のほか38℃くらいの熱を出すこともあります。もしこれらの症状が1週間以上も続くようであれば、胆のうが壊死する胆嚢壊疽などの合併症を起こしている可能性があります。

急性胆管炎がAOSCへ進展したら危険!

急性胆管炎の症状も右上腹部の痛みや皮膚が黄色くなる黄疸、発熱などです。悪化すると非常に危険なAOSC(急性化膿性胆管炎)を引き起こしてしまうことがあるのですが、これは胆管が炎症して狭窄することにより、原因菌が血液へと流れ込んでしまい敗血症へと進展した状態のことです。

AOSCはショックや意識障害などが起こり命を落とすこともある重篤な病気ですから、一刻も早い適切な治療が必要です。

血液検査や画像検査などで診断します

はじめに問診でどんな症状が表れているかを聞き取って、聴診や触診などを行います。その後は血液検査、腹部エコー検査やMRCP(磁気共鳴胆管膵管造影)検査などの画像検査を行って診断していきます。

もし血液検査で白血球数やCRP値が高値を示したら、胆嚢や胆管に炎症が起きている疑いが強いです。胆嚢炎の場合は、腹部エコー検査で得られた画像に、胆嚢が膨らみ内壁が厚くなっている様子が写ります。

なお胆道の全体像が把握できるMRCP検査では、高確率で急性胆管炎の原因である胆石を発見することができます。

それぞれの治療方法や流れ

検査によって急性胆嚢炎や急性胆管炎であることが判明したら、状況に応じた治療を行う必要があります。それぞれの治療方法や大まかな流れは下記の通りです。

急性胆嚢炎の治療方法や流れ

軽症の場合は抗菌剤の投与や輸液などで治すことができますが、炎症の程度が強い場合には、お腹に針を刺して細菌感染した胆汁を抜く「胆道ドレナージ」という治療を行います。

なおこの処置で炎症が治まっても、胆嚢炎の元凶である胆石を取り除かなければ再発してしまいますので、胆嚢を摘出する外科手術が施行されます。

急性胆管炎の治療方法や流れ

急性胆管炎の治療はまず、絶食や栄養補給のための点滴・抗菌剤の投与などを行います。もしショックや意識障害などの症状を認めるほど重症であったら、直ぐに胆道ドレナージによって胆汁を抜き取らなければなりません。

なお胆道ドレナージ術には、ENBD(内視鏡的経鼻胆道ドレナージ)やPTBD(経皮経肝的胆道ドレナージ)、開腹手術によるドレナージなどさまざまな種類があります。なお胆石が原因となっている場合には、これらの初期治療の後に結石を除去する治療が行われます。

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